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「上野勇希は幼虫、大きな成虫になってもらうためにも僕が負荷を与え続けますよ」 第78代KO-D無差別級チャンピオン、遠藤哲哉選手インタビュー!

チャンピオンとして「団体活性化」を口にする遠藤選手、今回もその言葉通りのお話が聞けました!


――3.20DDT25周年記念大会でのベルト奪取おめでとうございます!

遠藤)ありがとうございます!正直、ほんとにキツい戦いでした(笑)

――私も会場で観戦しましたが、DDT25周年大会の締めにふさわしい激闘でした。振り返っていかがですか?

遠藤)今後のレスラー人生であそこまで激しい試合があるかどうか、最後の方は意地の張り合いでしたね。レッスルユニバースでも配信してますから世界中に広まって欲しいです。

――あの両国大会前にインタビューさせていただいた時「両国を終えると4/1でデビュー10周年を迎えます。5/1の横浜大会をチャンピオンとして迎えることを想像すると楽しみです」とおっしゃってました。有言実行ですね。

遠藤)言葉に出して発信するって大事だと思ってます。「こうしたい」「こうなりたい」と思ってても、やる前に言葉にしておかないと後で何とでも言い訳出来ちゃうんで、なるべく目標は言葉にしておくべきですよね。

――立会人であった小橋建太さん※とはどんな言葉を交わされましたか?

遠藤)小橋さんから「おめでとう、やっとだね」って。立会人という立場上どちらかの選手に肩入れするってのはできなかったでしょうけど、嬉しかったですね。あの笑顔を見ると僕の躍進に期待してくださってたんだなと感じました。

――私といっしょに観戦したのはDDTプロレスが初見という方だったんですが「爆笑から始まって最後には泣かされると思いませんでした」と。ハートが伝わるプロレスだったのかなと。

遠藤)こっちは泣かせようなんて意識はしてないですけど、リング上で行われてることだけじゃなくて、僕の10年・DDTの25周年というものがバックボーンにあって、お客さんの、会場の熱をもらいながら全身全霊で戦ったことが感情を動かせたんじゃないかな。

――パーソナルトレーナーとしても活躍されていますが、あれから問合せが増えたでは?

遠藤)ちょっと増えましたね(笑)

――チャンピオンになったらDDTにハチャメチャ感を取り戻したいとおっしゃっていましたが、最初の防衛戦が上野勇希選手になりました。

遠藤)今でもその気持ちは変わってないですね。でも上野は着実に実力も伸ばしてきてるし、去年ユニバーサルのベルトを取ったりしてますけど、う~ん、まだ早いんじゃないかなと思いますよね。

――会見では「上野は薄っぺらい」「未来を背負いたいならまだチャンピオンにならない方がいい」との発言がありましたが、上野選手はふさわしくないと。

↓大会記者会見の様子はこちら!

https://youtu.be/-k7wmkFSBW0

遠藤)上野って「主人公感」が強いと思うんですよ。チャレンジャーとしては良い漫画が描けると思うんですけど、チャンピオンになったら打ち切りですよ。まだDDTの未来を背負えるだけの経験がない。チャンピオンなってもベルトに呑まれちゃうでしょうね。まだ楽しいっていう感情だけでプロレスやってると思いますよ。もちろんキツい経験もしてるでしょうけど、表に活かせてない。端からみたらたださわやかな感じで。

――上野選手、会見ではかなりピリピリしていましたが。

遠藤)図星なんでしょうね。言い返さずにはいられないって慌ててる感じでしたよね。でも今はそれでいいと思います。その感情をプラスに出来るかどうか。あいつがデビューしてからやってきたことは否定する気はないんですけど、挫折が足りないかなと。這い上がる感じがないから感情移入できないというか。なんでも出来ちゃうのは彼の良いところなんですけと、今後伸び悩む原因にもなっちゃうんじゃないかな。

――器じゃないと言う反面、上野選手へのエールにも聞こえます。

遠藤)僕はDDTの中では真ん中の世代なんです。僕より下の世代がこのKO-D無差別級のベルトを巻けてないことにむしろ危機感を感じてるんですよ。まだちょっとDDT全体として上の世代に頼っているというか。

2019年、初めてこのベルトを獲った時も、初防衛戦はベルトに挑戦したことのない大石真翔選手、その次は当時KO-D無差別級戦線から少し離れてた坂口征夫選手とやりました。例えばHARASHIMA選手、竹下とかと防衛戦やればそれはイイ試合になるのはもう間違いないんですけど、「安定した試合」って言えると思うんです。あえて「不安定な試合」と言いますけど、それをやることが活性化になると思ってます。団体の活性化をさせるのがチャンプの仕事だと思いますし、そういう意味では上野を育てたいとも思ってます。

――「育てる」という意味では昆虫がお好きだと。

遠藤)そうですね、もう3年ぐらい育ててますね。僕が飼育してる中では「ウエストウッディオオシカクワガタ」の「カズミアエ」って種類なんですけど、学名(Rhaetus westwoodi kazumiae)は女性がつけると語尾に「AE」ってつくんですよ。あ、クワガタの話、長くなりますよ(笑)

――いや、クワガタファンにもこれをきっかけにぜひプロレス観て欲しいです!何匹ぐらい飼育されてるんでしょうか。

遠藤)正確にはわかんないですけど200匹ぐらい、育ててるのは15種類ぐらいかな~。メタルラックに置いて同じ部屋に住んでます。あとワインセラーも買って温度管理もしてます。海外の標高が高いところにいる種類は20度以下ぐらいで飼わないと弱っちゃうんです。さっきのウエストも19度くらいでVIP待遇です(笑)

――温度が1度違うとやっぱり成長に影響が出ますか?

遠藤)僕はまず成虫にするために育てますけど、マニアックな方々は1mmでも大きく成虫に育てるんですね。昆虫は成虫になるともうサイズは変わらないんです。温度が高いと早く育っちゃうので、なるべく低い温度で幼虫でいる期間を長くして餌をたべさせて、大きな成虫になるように育てるんです。ざっくり言うと低温で負荷を与え続けて大きな成虫にするっていう。

――我々の世代だとカブトムシ、ヘラクレスオオカブトが憧れでした。最近生きてるのが展示されてて初めて見たんです。

遠藤)ああ~、感動しますよね、図鑑でしかみたことなかった昆虫が生きてるのを見ると。ヘラクレスも最近まで飼ってたんですよ。生体輸入は2000年ごろから解禁されていろいろ入ってくるようになって。日本だとクワガタやカブトムシって夏しか楽しめないイメージがあると思うんです。海外は東南アジアにいる種類が多いんですけど、冬でもペルーとか南米から来たやつがいたりとか、実は年中楽しめるんですよね。僕の部屋は年中エアコンつけっぱなしです(笑)

――昆虫も上野も育てがいがあると。最後にタイトルマッチに向けて一言お願いします。

遠藤)上野はまだまだ幼虫ですから。これから冷徹に負荷を与え続けて将来は大きな成虫に育ててあげますよ(ニヤリ)。期待しててください。

※)小橋建太さんが現役プロレスラーだった頃、バーニングというユニットで活躍。遠藤選手はその名を引継ぎ「新生バーニングとして、秋山準・岡田佑介・高鹿佑也と共に活躍中

<遠藤哲哉>

1991年8月11日生まれ。180cm、85kg。学生時代にならした新体操仕込みの飛び技で、立体的な試合を構築。アントーニオ本多、竹下幸之介とともにハッピーモーテルとして活動していたが、新世代のライバルである竹下を超えるべく、佐々木大輔の勧誘を受けて離脱し、DAMNATION入り。竹下との抗争は、今後も続いていくことだろう。2020年東スポプロレス大賞技能賞を受賞。

Twitter)

@entetsu_ddt


■取材を終えて

「DDTの活性化」を何度も口にする遠藤選手、チャンピオンとしての決意を感じました。昆虫ブリーダーとしてのお話もまたお聞きしたいところ。昆虫ファンも推しのプロレスラーがどんどん育っていく様は同じく感動できるはず!ぜひ観て欲しい!

今日もプロレス最高っ!

聞き手:スレンダー川口

https://twitter.com/slender_kg

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