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「到達はするけど、達観しちゃだめだって思ってます」東京女子プロレス”全長1.47mの大怪獣”中島翔子選手インタビュー!

東京女子プロレスが3月19日、東京・両国国技館で団体創設史上最大のビッグマッチ「GRAND PRINCESS’22」を開催する。同大会メインイベントで山下実優のプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦する”全長1.47mの大怪獣”中島翔子選手に直前の決意をお聞きしました!


――何も知らずに中島選手を見たとき、まずコスチュームが非常にキャッチ―ですが、ご自身でデザインされているんですか。

中島翔子(以下:中島)なんとなくこんな風にしたいを衣装屋さんに伝えて。ゲーム・マンガからインスピレーション受けてーが多いんですけど、私怪獣が好きなので野性味が出るように意識して作っていただいてます。

――確かにもこもこで獣感ありますね。

中島)もこもこ部分も実は暑さは無くて意外と快適なんですよ。固いパーツも無いですし、見た目のこだわりもありながら動きやすくするために布の面積も減らしたりもしています。なるべく軽くなるようにお願いしてます。

――入場テーマがファミコン的なのも我々世代には嬉しいところです。こちらもオリジナルですか?

中島)オリジナル曲です。スーパーファミコンの「星のカービィ」シリーズで出てくる「メタナイトの逆襲」のBGMをデビュー当時から2~3年使わせてもらってたんですけど、そろそろ曲を変えようっていうタイミングで、「ピコピコする感じを残しつつ、怪獣が現れるような感じを出したい」と伝えて、登場シーンが盛り上がるようにって作曲してもらいました。

――特撮番組、戦隊シリーズがお好きで特にカクレンジャーがお好きだと。

中島)そうなんです!ニンジャコスチュームにも憧れはあったんですけど、デビュー当時はニンジャの格好をしてる選手が既に居て・・・。今の野性味を活かしつつニンジャっぽくしても面白くなりそうだな~とか考えてます。

――そこはニンジャホワイト的なやつをぜひ。

中島)あ、ほんとに鶴姫/ニンジャホワイト役の広瀬仁美さんの朗読劇とかイベントとかある時は行ってます。グッズの通販も利用しますし、これ嬉しいのが包装の裏にコメント書いてくださってるんですよ!「トレーニング頑張ってくださいね」って。素敵な方なんですよ。

――鶴姫からの手紙ですね。

中島)私に限らずファンのことをよく覚えておられる方のようなんですけど、『これは捨てられないよ~(泣)』って梱包物も全部保管してます!永遠に私のヒーローです。

――今は中島選手も誰かのヒーローですよ。

中島)そうだといいんですけどね~(笑)

――となると意地悪な攻めはやりにくいですね(笑)

中島)戦い方はどうかな~、細かいテクニックで攻めますから意地悪に見えてないといいな(笑)

――さて、元々は芸人さんだったわけですが、プロレスラーになろうと思ったのはどんなきっかけだったんでしょうか。

中島)吉本興業さんに所属していた頃は、あんまり活動もできてなくて音楽イベントの裏方、特にダイノジさんの手伝いがメインみたいになってたんです。ダイノジさんにはめちゃくちゃお世話になって。ヨシモト∞ホールの舞台に立つもあんまりうまくいかず「何かしなきゃいけない、何かしたい」っていう状況で。何かの拍子に見つけたのが「プロレス」で、とにかく「見つけたのをやってみた」って感じだったんです。

――東京女子プロレスには旗揚げ前から参戦されています。

中島)はい、まだリングも無くマットプロレスだった頃からですね。

――両国大会に向けた山下実優選手との動画拝見しました。前述のプレ旗揚げから対戦し今に至る、やはり特別なお気持ちですか?インタビュー動画はこちら

中島)私が初めて練習に参加した時から、山下は仲間が増えることにすごく喜んでくれた印象があります。もちろん両国という場所に対してもそうですし、タイトルマッチに対しても山下に対しても特別な気持ちが3つあるような感じですね。

――指名という形だったことに「自分が勝ち取ったポジションではないような気がする」とおっしゃってましたが、ファンはみんな中島選手で納得だと思います。

中島)後楽園で山下から指名された時も、自分が感じた観客の皆さんの温度感もそんな感じがしました。そこはすごくありがたかったです。

――動画の中ではお二人とも目を潤ませる場面もありましたが、言葉を交わさずとも通ずるところでしょうか。

中島)両国国技館を自分たちの団体だけでやるっていうのが、当時はゴールぐらいの気持ちでいましたから。目指してたところに到達するという点ですかね。でも今はその先につなげるために戦わなきゃいけないと思っています。到達はするけど、達観しちゃだめだって。

――こちらも感傷的な気持ちになる動画ではありましたけど、もう先を見据えていると。

中島)もちろん試合は勝つことを考えてますけど、全体としては二回目の両国を目指していかなきゃいけないし、直後にはサイバーファイトフェスもありますし。そこでは普段東京女子を見ない方に届くように勝負しなきゃいけないと思っています。指名受けたときとか対談の動画を録った時なんかは感傷的な気持ちになりましたけど、もう感傷タイムは終わりです。

――改めて山下選手にはどんな印象をお持ちですか。

中島)対戦成績は勝ったり負けたりなんですけど、山下は東京女子の強さの象徴にですよね。今までこっちが勝っても、その後の山下は強さとポテンシャルで負けの印象を覆してきたと思うんです。写真も絶対センター、真ん中であり一番上であり、走り続けた選手ではありますけど、この両国という舞台で勝つことでそれは覆せると思っています。

――最後に両国大会への意気込みをお聞かせください。

中島)今の自分しか勝てないと思ってるんです。両国大会が決まった時から「メインでベルトに挑戦したい」と意識して戦ってきました。指名という形ではありましたけどそれが叶ったところから、トレーニングも工夫して栄養管理も徹底しました。いつも以上のことをやってきました。体重としては4kg落ちたけど筋肉が落ちないようにタンパク質の計算もして、結果的に当たりの強さは変わってないし、身体もすごく動けるし、高さも出せると思うので、今最高の状態です。

「今ここで勝てる」と思ってます!

――特撮ファンとしても期待しております!今日はありがとうございました!

■中島翔子

吉本興業の東京NSC16期生で、お笑い芸人として活躍したのち、東京女子プロレス入り。旗揚げメンバーの一人であり、坂崎ユカとの“みらクりあんず”でタッグ戦線を牽引。現在はハイパーミサヲとのタッグ「享楽共鳴」で明るく楽しく激しいプロレスを展開している。

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■取材を終えて

怪獣・特撮大好きとしても知られる中島選手、にこにこと静かな語り口の中にも『ここは通過点、もっともっと東京女子を届けたい!』という強い決意が感じられました!

ぜひ特撮ファンにも届いてほしい!

今日もプロレス最高っ!

聞き手:スレンダー川口

https://twitter.com/slender_kg

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