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チケットペイ映画部 <月イチ映画探訪2月号②> 『夜勤事件』

先月立ち上げたチケットペイ映画部では、ジャンルを問わずさまざまな作品をご紹介していきます。
これまで『ブゴニア』『センチメンタル・バリュー』と海外の話題作を紹介してきましたが、今回はガラっと雰囲気を変えて、ゲーム原作×ホラー映画という、このジャンルならではの魅力を存分に味わえる作品をご紹介します!!


『夜勤事件』

劇場公開日:2026年2月20日(金)
公開劇場:全国ロードショー
【制作・配給】キャンター ©︎2025「夜勤事件」製作委員会

©︎2025「夜勤事件」製作委員会

【STORY】

舞台は、寂れた住宅街の片隅に佇む一軒のコンビニ。
女子大生・田鶴結貴乃(南琴奈)は、古びたアパートで一人暮らしをしながら、高時給に惹かれ夜勤のアルバイトを始める。日付が変わる頃、眠りについた街を抜け、橋を渡って向かう先は、蛍光灯の光だけが頼りの深夜の職場。
店長の指示のもと、品出しや廃棄処理、奇妙な客の対応に追われながらも、静かな夜はいつも通り過ぎていくはずだった。だが、ある夜を境に、店内では説明のつかない“違和感”が現れはじめる。差出人不明の自分宛の謎の配送物、不気味な言葉を残す老婆、誰もいないはずの通路の監視カメラに映る“何か”―
深夜のコンビニが静かに、しかし確実に“何か”に侵食されていく中、結貴乃が目にした“怪異”の正体とは——。


【作品紹介】

インディーホラーゲーム界で絶大な人気を誇るChilla’s Art(チラズアート)の代表作『夜勤事件』が、ついに実写映画化されました。
深夜のコンビニという、誰にとっても身近すぎる舞台を通して、「何も起きていないはずなのに、なぜか怖い」という感覚を徹底的に突きつけてくる本作は、ゲーム実況配信をきっかけに大きな話題を呼んだ作品です。

みんな大好きチラズアートの名作が、どのようにスクリーンへと落とし込まれたのか。

本作の実写化を手がけるのは、『きさらぎ駅』シリーズなどで都市伝説ホラーの魅力を映像化してきた永江二朗監督。近年の日本ホラーシーンにおいて、独自の存在感を放つ監督のひとりです。
プレイヤー視点で進行するゲームならではの恐怖を、実写映画としてどう再構築するのかにも注目が集まります。


【あの頃ゲームに夢中になった人にはたまらない没入感】

©︎2025「夜勤事件」製作委員会

本作でまず印象的なのが、FPS(一人称視点)を強く意識した撮影方法
画面に映る世界は、冒頭からまるで主人公の視界をそのまま覗き込んでいるかのよう。

原作ゲームで、「こっちに進んで大丈夫だろうか……」「この人、話しかけていいのだろうか……」と不穏さに飲み込まれそうになりながら画面を見つめた思い出のある方なら、この演出に思わず胸が高鳴るはずです!

また、作中には見覚えのある場所や構図、人物の登場も随所に盛り込まれており、
「この人!?!」と息を呑む瞬間が何度も訪れます。

細かな描写のひとつひとつが、原作へのリスペクトを感じさせる作りになっています。


【チラズアートらしさ全開】

©︎2025「夜勤事件」製作委員会

チラズアート作品といえば、派手な恐怖演出よりも、日常に紛れ込んだ説明のつかない違和感が最大の魅力。

「よく考えたら、なんだかおかしい」「何も起きていないはずなのに妙に不安になる」

本作でも、そうしたチラズアート特有の空気感は健在です。

「なんか変……」という感覚が少しずつ積み重なり、気づけばじりじりと追い詰められていく
この感覚こそが、『夜勤事件』という作品の本質だと感じました。


【サスペンス要素と謎解きの面白さ】

©︎2025「夜勤事件」製作委員会

本作は、チラズアートらしい不穏な空気感を軸にしながら、
映画としてのサスペンス要素や謎解きの面白さもしっかりと盛り込まれています。

オリジナルストーリーとして描かれている、警察を巻き込んだストーリーも見どころ。一つひとつの出来事には明確な説明が与えられるわけではありませんが、


「なぜこの違和感が生まれているのか」「何が起きているのか」


と考えながら観ることで、観客自身が物語に引き込まれていく構成になっています。

ジャンプスケアに頼るのではなく、画面の端に映る何気ない違和感や、日常の中に潜む異変を拾い上げていく感覚は、ホラーでありながらサスペンス作品としての見応えも感じられるポイントです。

原作ゲームを知っている方はもちろん、初めて『夜勤事件』の世界に触れる方でも
「この先どうなるのだろう」という興味を持ちながら物語を追体験できる作品と言えるでしょう。

©︎2025「夜勤事件」製作委員会


【チケットペイ映画部より】

ホラゲーファンにとっても映画ファンにとっても、どこかしら引っかかる「こわっ!」を感じられる作品です。
大げさな演出よりも、日常の中に紛れ込む違和感がじわじわと効いてきます。
観終わったあとも、何気ない日常の風景を少しだけ疑ってしまうような、そんな後味が印象的でした。夜のコンビニに行くのは、しばらくやめておこうと思います(笑)。

じっくりと静かな怖さを味わうのが好きな方におすすめしたい一本です。

●筆者紹介
チケットペイ映画部 副部長

千葉県出身の30代。学生時代は某夢の国でアルバイト。都内の大学卒業後、保険会社勤務を経て2022年よりチケットペイに所属。好きなものは旅行、怪談系YouTubeやホラーゲーム配信鑑賞、マヨネーズ。


監督:永江二朗 『きさらぎ駅』シリーズ、『リゾートバイト』
製作:【製作】「夜勤事件」製作委員会(NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン / キャンター)

脚本:赤松義正『次元大介』『BD 〜明智探偵事務所〜』

出演:南 琴奈『ミーツ・ザ・ワールド』、竹財輝之助『鎌倉殿の13人』、関哲汰『バトルキング!!-Map of The Mind-』

配給:キャンター  ©︎2025「夜勤事件」製作委員会

公式サイト:

https://yakinjiken.com

公式X:

https://twitter.com/yakin_movie

公式Instagram:

https://www.instagram.com/yakinmovie

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