閉じる

「人生って死ぬまで生きるだけなんですよ(笑)だったら『良い人生だったな』で終わりたいじゃないですか」ガンバレ☆プロレス代表、大家健インタビュー!

2013年にスタートし昨年10周年を迎えたガンバレ☆プロレスがCyberFight傘下から4月に独立!11年目に大海原へ飛び出す大家健代表に直撃インタビュー!

聞き手:スレンダー川口

@slender_kg


ーー2013年のガンプロスタートから昨年で10年で独立、まずは経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

大家)はい、以前から「ガンバレ☆プロレスはなりたい自分になれる場所にしたい」ってずっと選手にも言ってるんですよね。もしガンバレ☆プロレスにいてもかなえられない夢があるとしたら、それはもう出てくしかないわけじゃないですか。そういうテーマがあるけど、僕らはこのままDDTのグループにいたらなりたいガンプロになれないんじゃないかって思い始めて。そうした時に僕にはもうなんも無いんですけど、独立した方がガンプロらしく出来るんじゃないのかって思ったんですよ。で、その経緯を高木社長に相談したら「じゃ、独立するか?」と(笑)

ーーそれはそうなりますね(笑)

大家)僕自身その~、高木三四郎の元でしかプロレスやったことが無いんですね。まあ辞めて失踪したりもしてるんですけど(笑)、まあ戻ってきた時も高木さんに「戻してください」って頭下げて。で「いいよ」って言われて戻った。やっぱり恩返ししたかったんですよ。「プロレスをメジャースポーツにする」っていう目標の前に高木三四郎に恩返ししたかったんですよ。ずう~っと思ってました。それが出来てるかどうかわからないですけど、実はプロレス人生を高木三四郎の元で全うすることが、僕の恩返しじゃないかって思ってたんですよね。ただガンバレ☆プロレス始める時に最初はメジャースポーツにするっていう目標ありき、それだけだったんですけど、そのうち仲間も集まってきて「なりたい自分になる場所なんだから自分のやりたいことやりましょ、好きな表現をしていいよ」って言うようになったんですよね。

ーーどんどん自由にやっていいよ、と。

大家)高木さんにしてみれば「?」かもしれないけど、僕みたいな人間が出来ちゃったんですよね(笑)もう独立して一国一城の主というか、みんなにやりたいことやらせてあげたいっていう気持ちになりましたね、はい。

ーー三島さん(三島通義:ガンバレ☆プロレス相談役、元アイスリボン)が新会社の社長になられて、大家選手をずっとサポートされたいんだなと。人に恵まれる大家選手らしいなと思いました。

大家)いやほんとありがたいなと思いますよ。もっともっと自由にやりたいって思ったは思ったんですけど、最初に話したのは勝村さん(勝村周一朗選手)だけだったんですよね。俺らもしかしたら二人しかいないかもしんねえぞって感じだったんですよ、ほんとに。みんなに言う前に三島さんに相談したらもう即決で(笑)ほんとありがたいです。

(ここで同席されていた三島氏がすかさず)

三島)私は一番なりたくない自分になっちゃいましたね、人生設計の中では(笑)まあ、冗談はさておき、ここでやらないと一生後悔するなって思ったんですよ。

大家)例えば「もしあの時こうしていれば~」って言っても過去のことはもう取り返せないじゃないですか。昨日までのことは糧であって、これからどう変わって行くかが大事だし。いくつであっても新しいことに挑戦する。勝村さんは自分のいっこ上だし、それこそ三島さんなんて干支いっしょなんですよ、12個上(笑)そんなみんなが僕と一緒に新しいことに挑戦してくれる。いくつからでも変われる、大きな夢を見れるんだって見せ付けたいですよね。僕の親父もずっと言ってましたよ。

ーーお父さんの影響がありそうですね。

大家)子供ん時は『大人ってもう夢とか無いのかな』って思ってたんですよ。なりたいものになって今なんだと思ってましたから。親父とは子供ん時いっしょに山とか行ってたんですけど、「いつかエベレストに行きてえんだ」「オマエも夢を持ったほうがいい」ってずっと言ってましたよ。いくつになっても挑戦だっていうのは親父から教わった気がします。

ーーまさかほんとにエベレストまで行っちゃったとか・・・?

大家)「最終的には世界最高峰に挑戦だ」って言ってたんですけど、結局体力的なこともあってそっちは叶わなかったんです。富山の世界遺産、合掌造りの「白川郷」でガイドをボランティアでやったり、最近だと勝手に山小屋のおやじをやってますよ。あ、さすがに勝手にできないか、市と相談してかな(笑)割と精力的にやってますね。こないだも輪島に物資持って行ってましたし、ちょっと思ったらやっちゃうんですよ。確実に父親の影響受けてるし、子供たちにも仲間たちにも良い影響を与えていければいいなって思ってます。それぐらいしかできないです。お金は無いんで(笑)

ーー事務作業や営業活動、広報活動など会社に任せていた部分を自分たちでリスクを取ってやっていくことになります。

大家)そこはもう、勝村さんや三島さんが精力的にやってくださるんで非常に助かってます。ほんとに人に恵まれたなって。独立したいですって言ったはいいけどって感じでしたから。

ーー高木社長は「大家には”欲”を出してほしい」とおっしゃっていました。

大家)僕はみんながやりやすい、なりたいものになれる環境にしたいっていう欲なんですよね。高木さんは僕が昔リング屋やってた時も雑用やってた時も見てるし、居酒屋店員としても見てるし、独立するって言ったことにびっくりしたんじゃないかって思うんです。僕自身もさっきも言った通りプロレス人生を高木さんの元で全うするのが恩返しだと思ってましたから。ただ「言ってるだけじゃダメだぞ。気持ちも伴っていかないと」って言われてます。僕の普段の感じを見てるとそこまで欲を感じないからってことだと思うんですけど。高木さんは成功体験者ですから、余計にちゃんとやれよっていうことだと思います。

ーー間近で見てこられた高木社長は「世間にあっと言わせてやろう」をずっと仕掛け、世間でプロレスを届けてきました。

大家)僕はもしかしたら全く別のやり方で成功できるんじゃないかと思います。欲はありますよ。高木さんの言う欲とは違うタイプの欲です。みんなでやりたいことやる、みんなでメジャースポーツにする、そしてみんなを幸せな気持ちにしたいっていう欲ですね。僕がやれてないことをやってくれてる人たちに、ちょっとでも幸せになって欲しいって思います。人間って自分が得することやるじゃないですか。他人が幸せになってることを自分が嬉しければ、それは自分のためじゃないですか。そういう人間になりたいなと思うんですよね。これも家庭環境なんですかね、親父がそういう人ですし(笑)

ーー自由にやらせすぎてもいけないし、団体運営と団体経営のバランスがめちゃくちゃ重要になりますね。

大家)やっぱり自由には責任が伴うってあるじゃないですか。会社が大きいわけではないから厳しくしていかないといけないこともありますし、まかないきれないこともあると思うし、みんなでちゃんとやって行こうなって言ってます。

ーー小学校の時に「自由と勝手は違う!」って散々怒られましたよね(笑)

大家)ただ窮屈な気持ちでプロレスやって欲しくないし、窮屈な気持ちで生活して欲しくないなっていう気持ちはあります。プロレスというより人生的なことなのかな。いっしょにやりましょって言ってくれた人は人生を共にしてる部分もあると思うんですよね。前よりも密に連絡とったりしてるし、些細なことでもこんなことやりたいって話すようになりましたし、絆が強くなりました。

ーービジネスどうこうよりも、気持ちで繋がってないとみんな動かないっていうのはどの世界でもありますね(自分にも思い当たる節あり…)

大家)まあでもそこにお金も伴わないといけないし、大会をひとつひとつ丁寧に成功させていかないといけないなって思います。

ーーボロボロになりながら「プロレスをメジャースポーツにするんだ!」と叫んでいた大家健、これからもっとボロボロになると思います。最後に今一度決意のメッセージをお聞かせください!

大家)何度も言っちゃうんですけど「なりたい自分」ですよ。なんかね、人生って死ぬまで生きるだけなんですよね(笑)いつか絶対死ぬんだから「自分が思ったことやれたな。失敗もしたけど良い人生だったな」っていう悔いを残さない人生にしたいんですよ。やっぱりいくつになっても挑戦する、いくつになっても夢がある、それに向かって行くってことが大切だと思うんです。我々ガンバレ☆プロレス選手一丸となって、夢を持って頑張っていこうと思いますんで、よろしくお願いします!


■プロフィール

DDTでデビューするも何度となく失踪を繰り返した後、ユニオンプロレスへ入団。ユニオン解散後は高木三四郎から渡された鶴見亜門GMの定期代1万5000円を資金にプロレスをメジャースポーツにするため「ガンバレ☆プロレス」を旗揚げ。熱すぎるファイトでファンから熱狂的な支持を受けている。

Twitter)

@1600sekigahara

■大会情報

名称)スプリング・ブレイカーズ2024

日時)2024/04/27 (土) 18時開始

会場)東京・北沢タウンホール

チケット)

https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=49814

新着記事