閉じる

「クリスマス何してたの?」って聞かれたら「夏すみれといっしょにいたよ」って言ってください。夏すみれ選手インタビュー!

クリスマス・イブに自身2度目の自主興行を行うフリーランス女子プロレスラー夏すみれ選手。イルミネーション輝く中、その見どころをお聞きしました!


キャリアのスタートは2013年、その4年後の2017年からフリーとして活躍されています。コロナ下になってビジネスマンの中でもフリーランスに転身しようかという方が増加しましたが、ご自身フリーになろうと思ったのは?

夏)もともと2017年10月なので丸5年になります。その2年ぐらい前から描いてたんです。当時、自分のやりたい方向性と団体が求める方向性にギャップが生まれ始めてて。最初は賛否の否が多かったとしても最終的にお客さんの支持を得られれば勝ちだと思います。でもキャリアとか集客力を考えると、今フリーになっても当時はまだ生きていけないと思ってました。

それは皆さん悩むところですね。

夏)ちょうどお世話になってる先輩にお話したら「とにかく人付き合い、人脈を広げていった方がいいよ」と。それで2年間で人付き合いを広げるようにしてましたね。自分を活かしきれる場を、下地をつくるように心がけてました。自分の知ってる狭い空間でしかものを見れてなかったんで、プロレス内外の、特に外の世界に人とお話するようにして。単純に知らない世界の人の話を聞くのが面白いなっていうのもありましたし。

まだお話できないとは思うんですが、女子プロレスラー役で出演が控えてると

夏)人生初の女優業です(笑)よく行くお店でお会いする方からこんな話があるんだけど…とご紹介いただいて。芸能関係の方なんですがこれもご縁ですね。来年には情報解禁されるかな。

11/26には2年ぶりにスターダムに参戦(神奈川・とどろきアリーナ大会)されました。『このスターダムでフリーランスとしてのし上がる』と言い放った※約一ヵ月後、今回クリスマスイブに自主興行をぶつけるわけですが見どころをぜひ。

※詳しくはバトルニュース参照

http://battle-news.com/?p=92262

夏)あ、イブにぶつけたのは、ただ会場が空いてたから…ってだけなんですよ(笑)この日の昼間は興行戦争なんですね。でも、不思議なくらい夜だけ空いてたんですよ。だからラッキーと思って会場を押さえたけど、知り合いの方々から「12/24はさすがに行けないよ」って言われて、なぜ夜だけ空いていたのか理由が分かりました…。ひょっとしたら各団体さんからは「ああ、夏が魔のクリスマスイブの夜に特攻しちゃったよ」って思われてるかも(笑)

2019年の自主興行は2試合出場されましたが、今回3年ぶりの自主興行は1試合ですか?(笑)

夏)今回はやらないです、自主興行で第一試合出ちゃダメだって学んだので(笑)例えば『NOMADS’』(ノマズ)※はまだ4人で分担なんでいいんですけど、ひとりで全部運営する興行で第一試合出ちゃうと、マジで大会前ピリピリピリピリしちゃうんですよ、時間が無さ過ぎて。自分の心に余裕をもつ意味でも今回は1試合です(笑)

※『NOMADS’』(ノマズ)

フリーランスで活躍する山下りな、雪妃真矢、高瀬みゆき、夏すみれの4選手で開催した完全にフリーランスだけを集めた大会

プロデュースされた対戦カードについて見どころお聞かせください。

夏)はい、全5試合予定なんですけど、それぞれお話すると、

■第一試合:安納サオリ&小橋マリカvs優宇&青木いつ希

過去の興行も含めて一貫してるのが、私は第1試合はめちゃくちゃ大事にしてて。その後の大会の空気づくりにも影響するし。友達に連れられてとかみんながみんなプロレスファンってわけでもないので、初見の方にとっては予習前提のネタやキャラとか、逆にみっちり重めのレスリングを見せられてもしんどいとおもうんですよね(笑)みんなに楽しんでもらえるものをって考えて、絶対的な信頼があるメンバーで組んだカードですね。女子プロレスをしっかり見せつつ、会場をパワフルに明るくしてくれる優宇と青木いつ希、初見の人にも受けがよく特に男性陣を惹き付ける安納、小橋マリカはTJPW(東京女子プロレス)を卒業後、復帰二戦目で実は優宇と同期で再会マッチっていうエモさもあるという。注目です!

■第二試合:入江茂弘&梶トマトvs高尾蒼馬&後藤恵介

入江さん・梶さんっていうのは私がお世話になってる兄さん方なんですけど、自主興行って恩を返せる場所でもあるんで、お世話になってるこの2人に出ていただくのはマストかなって。後藤君は、実は元々同じ団体の後輩だったんですよ。当時団体で一緒に過ごした期間って1〜2年とか短い期間なんですけど、直の後輩って存在は少ないので、他の後輩よりも思い入れはあります。彼も今はフリーになって、私の知ってる当時の後藤君ではないでしょうし、今の後藤君で頼れる兄さん方にぶつかって欲しいですよね。後藤君のパートナーは最後まで悩んだんです。タイプは違っても3人が割と雄雄しいメンツなので、入江・梶組とも親交の深い、他の3人とはまた違ったタイプのオスを…ということで高尾選手をお招きしました。

■第三試合:タイガースマスクvs阿部史典

これ実は3年前に組みたかったカードなんです。その時はお二人ともスケジュールが合わず実現できなかったんで絶対組みたかったんですよ。このカードをやるために興行決めたぐらいです(笑)私がまだ白いワンピースのコスチュームで清純派で売ってた頃、実際の自分とのギャップに悩んでたんですよね。その時にケガで欠場して「欠場プロレス」に呼ばれて、初めて自分の心が折れる音を聞いたんですけど(笑)、ダンボールでデロリアン作ってみたりとか大人がふざけまくってるだけなのに、ファンの方がスゴイ楽しんでたんですよ。ファンの方にとってみれば、自分の応援してる選手が楽しんで活動してるってことも、笑顔の根源なんじゃないかなって気づけたんですよ。で、『自分は今楽しめてるのかな?楽しめることをしよう』って考えるきっかけになったんですよね。ちょうどその時期に知人が借してくれたDVDでタイガースさんの試合を見て、それが私の目指したいものそのものだったんですよ。「女子の中でこういう選手になりたい!」と思って。タイガース選手は自分のスタイルにすごく影響を受けた選手なんですよね。一方、阿部史典はひと言で言うなら天才じゃないですか(笑)阿部ちゃん年下で後輩なんですけど、「私にプロレス教えて」って言っちゃったぐらい天才なんですよ。私の中での二大天才の試合なんでどう転んでも天才マッチですよ。お笑い的要素があっても、シリアスに戦ってもイケるし。あと、どんな試合されるか分からないんで休憩前にいれてます(笑9タイガースワールド出されてもいいように(笑)

■セミファイナル:【PPP TOKYO vs 暗黒プロレス組織666】

三富兜翔&八須拳太郎&ちゃんよたvs怨霊&YANAGAWA&高瀬みゆき

男女ミックスド6人タッグマッチです。私は今主にこの二つの団体にお世話になってるんですけど、PPPさんには旗揚げからお世話になっているので、今「Breaking Down」でブレイク中の八須選手・ちゃんよた選手を引き連れて三富選手にぜひご参戦いただきたいなと。666(トリプルシックス)の方は、私は今Losinmortales(ロスインモルタレス)っていうヒールユニットに所属してるんですけど、ロスインモには女子が私ひとりしかいないんでミクスドマッチが成立しない…と考えていた中、「あっ!高瀬がいるやん!」と高瀬みゆき選手に白羽の矢を立てました。私の復帰戦のときに実は高瀬は一瞬黒い顔を覗かせてるんですよね(笑)このメンバーに放り込めば「黒高瀬みゆき」が観れるかも知れないと思って(笑)バランスで見ればPPPチームがキャリア的にやや分が悪い面もあると思うんですけど、6人タッグは如何に味方をサポートしていけるかって戦いなので、チーム力で戦うとなると展開が読めない面白い試合になると思いますね。ここで生まれたものがそれぞれの団体さんで活きるようなことがあれば、それもひとつの恩返しだと思ってます。

■メインイベント:Bridge to the 10th Anniversary

夏すみれ&雪妃真矢vs山下りな&YAKO

来年私はデビュー10周年を迎えるんですけど、その弾みになるように…と来年に向けたカードです。メンバーだけみるとなんとなく『NOMADS’』で固めたって思われるかもしれないんですけど、私の中では大きく意味が違って、このメンバーは私が入門してからの10年間を一緒に過ごしてきた人たちなんですよね。結局ベースになるのって自分の下積み時代なわけじゃないですか。その頃って今よりも厳しかったですし上下関係もガチガチだったし、やめたい逃げたいって思った事は一度や二度じゃなかった。そんな苦しい時期を一緒に過ごしてきた仲間にはやっぱり特別な感情がありますよね。山下りなとはデビュー当時から同期として色々比べられたりしましたけど私は私の路線を行こうって思えるようになれたのは間違いなく彼女が居てくれたからだし。雪ちゃんは細かく言えば同期という括りではないんですけど、この業界で初めて出来たお友達なんです。仕事関係なく会える存在が若手の時からいてくれたから頑張れたこともあります。

そして…YAKOですよね(笑)私とYAKOってこの10年の歴史の中でも水と油、上杉と武田みたいなもので、本来交わってはいけない相手なんですよ。今のご時世ではあまり表で言ってはいけないような言葉を吐き合いながら戦ってきた相手ですから、10周年を迎える前にYAKOとの仁義なき戦いをもう一度(笑)本当にこの昨今コンプライアンスが厳しくなってあまり大きい声で他人の容姿をイジったりするのも良くないので、言葉は慎重に選ばせてもらいますが…

「あのブスの顔面をぶっ壊す!!!!!!」

ぶっ壊し宣言!(笑)では最後に、来場される方・来場を迷ってる方にメッセージを!

夏)クリスマスに予定の無い方、例えば家でひとりで鍋をつつくよりもこの日新木場に来てもらえれば、今までで一番良いクリスマスだったって言ってもらえる自信がありますし、もしも同僚や友達に「クリスマス何してたの?」って聞かれたら「俺?夏すみれと一緒だったよ」言ってもらっても嘘にはなりません。楽しいクリスマスを過ごすためにも、ご友人へのアリバイ作りのためにも、ぜひ24日は新木場で、私と一緒にクリスマスを過ごしましょう!


<夏すみれ>

SUMIRE NATSU

波乱万丈な人生を送るフリーランス女子プロレスラー。2020年から肩の治療のため長期欠場するも2022年8月5日に待望の復帰、フリーランスサミット「NOMADS’」を成功させた。今年は3年振りの自主興行をクリスマス・イブに開催する。

Twitter)

@SMR_sptmber_luv

Twitter)

@NOMADS_fs

<大会情報>

【名称】夏すみれ自主興行「Not Forever」

【日時】2022年12月24日(土) 開場18:00 開始18:30

【会場】新木場1stRING


聞き手:スレンダー川口

@slender_kg

新着記事