マーベルの女王が監督へ。
スカーレット・ヨハンソンが監督デビュー作で描いた“人生を分かち合う”物語
映画『エレノアってグレイト。』
文◎チケットペイ映画部 後藤部長
スカーレット・ヨハンソンが、新たな挑戦として監督業に進出!
このニュースに飛びつきました!
今回は彼女の監督デビュー作、『エレノアってグレイト。』をご紹介させていただきます。
『エレノアってグレイト。』
◆公開日: 6月12日(金)より新宿バルト9ほか全国順次公開
◆配給:東映ビデオ

© 2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
【STORY】
長年連れ添った親友ベッシーの急死で心にぽっかり穴が空いてしまったエレノアは、余生を故郷で過ごすためフロリダからニューヨークへ。だが、娘はどうもよそよそしく、孫もなにかと忙しい。ある日、娘の厄介払いをきっかけに出掛けた先で、エレノアはふとホロコースト生存者の自助グループの会に迷い込んでしまう。戸惑いながらも「今日だけの嘘」とその場しのぎで語り始めたのは、亡き親友ベッシーの激動の半生だった。ジャーナリスト志望の学生ニナは、その壮絶な過去に胸を打たれ、エレノアに近づく。年の差をものともしない新しい友情に、エレノアの心は躍る。ところが悪気のない嘘は一人歩きし、大騒動に発展してしまうのだった…。
【作品紹介】
スカーレット・ヨハンソンの初監督作!超人気俳優がどのような物語を語るのか非常に興味深かったのですが、その内容は彼女のルーツであるユダヤ・カルチャーを背景にした友情物語でした。
【人気俳優スカーレット・ヨハンソンのキャリアとバックグラウンド】
泣く子も黙るナターシャ・ロマノフ役!恐竜さえもぶっ倒す!ハリウッドNo.1俳優といっても過言ではないスカーレット・ヨハンソン。
『ノース 小さな旅人』(1994)で映画デビュー。16歳のときに出演した青春映画『ゴーストワールド』(2001)で新進気鋭の俳優として注目を集め、
2004年のゴールデングローブ賞では、『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)で主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、『真珠の耳飾りの少女』(2003)で主演女優賞(ドラマ部門)と、2作品でダブルノミネートされる快挙を達成。
以降、『アベンジャーズ』シリーズ、『ジュラシック・ワールド』シリーズなど多数の作品に出演し、人気、実力ともにハリウッドを代表する俳優となりました。
当初監督する予定ではなかったようですが、本作の脚本を読んで監督をする決意した理由は彼女のバックグラウンドの影響があったようです。
2017年、「Finding Your Roots」という米国のテレビ番組に出演したヨハンソンは、自身のルーツを番組内で調査。
ヨハンソンの母方の祖先は、東欧のユダヤ系コミュニティの出身で、曾祖父は1910年に単身アメリカへ渡りバナナの販売から成功を掴みました。
しかしポーランドに残った彼の兄弟の家族は、ホロコーストの犠牲となりワルシャワ・ゲットーで悲劇的な最期を遂げていたことが判明しました。
ヨハンソンはこの歴史的事実を知り、とてもショックを受け涙を流しました。
その後に出演したタイカ・ワイティティ監督作『ジョジョ・ラビット』(2019)はこの事実の影響を大きく受けたのではと予測できます。
本作はユダヤ人の祖母ドロシー・スターンに捧げられていることからもわかる通り、ホロコーストに対するヨハンソンの姿勢は、今後の彼女の作家性となっていくのではないでしょうか。

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【93歳で初主演!ジューン・スキップの魅力】
今もっとも売れている90歳以上の俳優は彼女ではないでしょうか!?
ジューン・スキップは1929年11月6日生まれの現在96歳!
2024年の『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』で93歳で映画初主演を果たし、映画初主演の史上最高齢を記録しました。
近年では『インサイド・ヘッド2』(2024)、『ズートピア2』(2025)で声の出演もしています。
高齢化社会と言われている世の中で、高齢化というテーマの作品が増え、年齢の高い役が増える。その結果、キャリアの絶頂を迎えているジューン。
年齢は数字に過ぎないことを体現している彼女の存在は多くの人に希望を与える存在だと思います。
本作では年齢を重ねることの素晴らしさと、長年連れ添った親友との信頼関係、歳の差を超えた友情をチャーミングさと真摯に迫る芝居で観客を魅了しています。
観ている観客を笑顔にする魅力がある俳優です。

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【次世代を担うエリン・ケリーマン】
ジャーナリスト志望の学生ニナを演じるエリン・ケリーマンの魅力に溢れた映画でもありました。
エリン・ケリーマンは1998年10月17日生まれの27歳のイギリス女優。父親はジャマイカ系、母親はアイルランド系です。
近年の活躍が凄まじく、『28年後…』(2025)、『28年後… 白骨の神殿』(2026)、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)、テレビドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021)など話題作への出演が続いており、バラエティ誌の「注目すべき10人のイギリス人」の1人にも選ばれています。
勇敢な強い女性を演じることが多い印象でしたが、本作では芯はあるが、崩れやすい繊細な人物を丁寧に演じられており、中でも父親役のキウェテル・イジョフォーとの芝居はとても胸を打つものがありました。
是非劇場で確認してください!

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【チケットペイ映画部より】
おしゃれなポスタービジュアルに惹かれて鑑賞させていただきましたが、良い裏切りがあった映画でした。
抱えている心の内を話すことと同じくらい、その話を聞いてあげることの重要性をとても感じました。それだけで救われる人がいるということを心に留めておきたいですね。
劇中にあった「誰かと人生を分かち合うために生まれた」という台詞は人生の指針にもなるような素敵な言葉だと思います。
私は当分は聞き役に回ります(笑)
●筆者紹介
チケットペイ映画部 後藤部長
チケットペイ映画部発足メンバー&部員。1989年生まれ、愛知県出身。美術大学進学後、役者の道へ。映画配給会社勤務を経て、2020年にチケットペイに所属。好きな食べ物はハンバーガーと寿司。
『エレノアってグレイト。』
監督:スカーレット・ヨハンソン 脚本:トリー・ケイメン
出演:ジューン・スキッブ、エリン・ケリーマン、ジェシカ・ヘクト、リタ・ゾーハー、キウェテル・イジョフォー
キャスティング:エレン・ルイス、ケイト・スプランス 音楽監修:ランドール・ポスター 音楽:ダスティン・オハロラン
衣装デザイナー:トム・ブローカー 編集:ハリー・ジャージアン プロダクションデザイナー:ハッピー・マッシー
撮影:エレーヌ・ルヴァール
エグゼクティブプロデューサー:ルーシー・キース、ジェニー・ハルパー、ピーター・ソビロフ、ミシェル・ソビロフ、アンドリュー・カロフ、アンジェラ・カードン、ジェイミー・ヒース、スティーヴ・サロウィッツ、ジャスティン・バルドーニ、ラージ・キショー・カワー、エズラ・ガベー、ジャン・マカドゥ、シャルロット・ドーファン、ロバート・ケッセル、スーザン・リーバー、トリー・ケイメン、エリン・クレシダ・ウィルソン
プロデューサー:スカーレット・ヨハンソン、ジョナサン・リア、キーナン・フリン、トゥルーディ・スタイラー、セリーヌ・ラトレイ、ジェサミン・バーガム、カラ・デュレット
6月12日(金)より新宿バルト9ほか全国順次公開
【2025年|アメリカ|ビスタ|カラー|98分】 配給:東映ビデオ

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