「ここまでやるか、ノーラン…」全編IMAX撮影を実現した 映画『オデュッセイア』の凄味
文◎チケットペイ映画部 後藤部長
『オッペンハイマー』(2023年)で第96回アカデミー賞作品賞、監督賞など最多7部門を受賞した現代の映画革新者、クリストファー・ノーランが監督を務めるエンターテインメント超大作『オデュッセイア』をご紹介いたします!!
『オデュッセイア』
◆公開日:9月11日(金)全国ロードショー
◆配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画
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© 2026 UNIVERSAL STUDIOS
【STORY】
トロイア戦争を終えたイタケの王オデュッセウスは、妻と息子が待つ故郷への帰還を目指す。しかし神々の怒りを買った彼の前には、一つ目の巨人や魔女、荒れ狂う海の怪物といった幾多の試練が立ちはだかる。一方、王の不在が続く故郷では、王妃ペネロペに求婚者アンティノオスの影が忍び寄り、まだ見ぬ父を思う息子テレマコスも窮地に追い込まれていた。愛する家族のもとへ帰り着くため、オデュッセウスは過酷な運命に立ち向かっていく。
【作品紹介】
西洋文学の原点とされる古代ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」を、「オッペンハイマー」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が映画化した超大作。ノーランが20年越しの念願として、長編映画として史上初となる全編IMAXフィルムカメラでの撮影を敢行し、トロイア戦争後の英雄オデュッセウスによる10年におよぶ帰還の旅を描く。
【かつてないスケールの物語、最大級の予算と最上級のキャストで創られた叙事詩】
ノーランの次回作の情報がSNSを駆け回った時、世界中が驚愕しました。
”ノーランが古代ギリシャの吟遊詩人ホメロスによる英雄譚「オデュッセイア」を映画し、その主演がマット・デイモン!共演にトム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ルピタ・ニョンゴ、サマンサ・モートン、ゼンデイヤ、ジョン・バーンサル、シャーリーズ・セロン”
今のハリウッドが持ちうる全リソースを投入するつもりか!とワクワクしました。
出演したキャスト陣も同様だったようで、本作はトム・ホランドとゼンデイヤの夫婦共演も話題です。
ゼンデイヤは「トムがクリストファー・ノーランの次回作に出られるという知らせを聞いた時は天にも昇る気持ちだった。その時は二人一緒にこの作品に携われるなんて1ミリも想像していなくて、彼が出演できるというだけで本当に嬉しかった。だから彼が帰って来て『クリスが君に話があるってさ』と言った時は『え、どういうこと?』と戸惑ったわ。宝くじに当たったような気分だった。優秀な人たちや大切な人の仕事姿を見られるのはもちろん特別だけど、自分もその中に入れるのは格別な気分だった。世界で一番クールな職業だと思うわ」と語った。
あまりにも画面が豪華で”この映画1本で通常の映画が何本撮れるんだろう?”という要らぬ心配をしてしまったほど!
個人的に印象的だったのはシノン役のエリオット・ペイジ。ノーラン作品には『インセプション』(2010年)にも出演。2020年12月にトランスジェンダーであることを公表した後の本作への出演となりました。彼の演技にも注目です!
シノンはホロメスの原作叙事詩「オデュッセイア」には登場しないキャラクターであるなど、脚本も務めたノーランのオリジナル要素も加わりながら、今までノーランが描いてきた作品とテーマの意味合いで一貫したものを感じることが出来ます。
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【全編IMAXカメラで撮影するということ】
”クリストファー・ノーラン=IMAXカメラ”
映画館で販売されるポップコーンBOXがIMAXカメラの形をしているくらいに、ノーランといえばIMAXカメラというイメージが世間一般に浸透しています。欲しいですね。
■The Prime Collection IMAX®フィルムカメラ・ポップコーンボックス 販売のお知らせ
今までIMAXデジタルカメラで撮影された作品はありましたが、IMAXフィルムカメラで映画全編を撮影した作品は本作が史上初!使用したフィルムは距離にしてトロント~ニューヨーク間よりも長い、210万フィート(64万キロメートル)とのこと!
今まで全編撮ることが出来なかったのはカメラが発する駆動音。マット・デイモンはかつてそのうるささを「目の前でミキサーを回されているようだ」と語っています(笑)
本作でノーランはIMAX社と協力しカメラ用の消音機を開発。3分しか回らないフィルムの交換を素早く行うすべも習得し実現に至ったようです。
子供のころからIMAXフォーマットに魅せられた男の夢の実現を観ることが出来ます!
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【クオリティは細部に宿る】
IMAXカメラで撮影するということは、すべての細部がこれまでと比較にならないほど厳しい目に晒されるということを意味します。
衣装にしても合成繊維はIMAXだとすぐにそれと分かってしまうようで、
「ウールのように見えるポリエステル、リネンのように見えるポリブレンド(合成繊維に天然繊維を混ぜたもの)、手織りのように見える近代織りなど。カメラは繊維の真実を真っ先に読み取ります。自然素材、手織りの布、自然染料を選ぶのは、スタイル上の好みではなく、IMAXゆえの必須条件だったのです」と衣装デザインのエレン・マイロニックが語っています。
視覚効果、実写特殊効果に強いこだわりを持つノーランは本作でも約35フィート(約10メートル)の高さがあるトロイの木馬を複数作成。撮影を重ねるうちに消耗していったようですが、なんとか最後まで持ったようです。
実際に映像でみた美術や衣装のクオリティと実在感は圧巻で、”こんなものまで実際に作ったのか”と驚かされます。
ここまでのこだわりを持ってモノづくりをしている人達には本当に頭が下がる思いです。
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【チケットペイ映画部より】
特殊効果や技術部分にフォーカスが当たることも多いノーラン作品ですが、
本作は近年のノーラン作品の中で一番わかりやすく、スペクタクルを感じることが出来る作品だったのではないでしょうか?!
ホメロスの「オデュッセイア」を知らなくても誰もが楽しめるエンタメ作品になっています。
サマンサ・モートンが演じる魔女がお気に入りです!
生まれ変わってもやっぱり人間がいいな(笑)
●筆者紹介
チケットペイ映画部 後藤部長
チケットペイ映画部発足メンバー&部員。1989年生まれ、愛知県出身。美術大学進学後、役者の道へ。映画配給会社勤務を経て、2020年にチケットペイに所属。好きな食べ物はハンバーガーと寿司。
『オデュッセイア』
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
ホメロス「オデュッセイア」に基づく
製作:エマ・トーマス、クリストファー・ノーラン
エグゼクティブプロデューサー:トーマス・ヘイスリップ
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
プロダクションデザイン:ルース・デ・ヨンク
編集:ジェニファー・レイム
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
VFXスーパーバイザー:アンドリュー・ジャクソン
特殊効果スーパーバイザー:スコット・R・フィッシャー
衣装デザイン:エレン・マイロニック
出演:マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ルピタ・ニョンゴ、ゼンデイヤ、シャーリーズ・セロン
配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画
全米公開日:7月17日(金)
2026/アメリカ/英語/172分/カラー/日本語字幕:アンゼたかし/吹替翻訳:木村純子/字幕・吹替監修:藤村シシン/原題:The Odyssey/G区分
コピーライト:© 2026 UNIVERSAL STUDIOS
9月11日(金)全国ロードショー
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